用語説明

◎ アパートを借りる
○ 契約の締結

契約はどの時点で成立するのでしょう

 賃貸借契約は、民法によると、貸主と借主双方の合意で成立し、必ずしも「契約書の作成」を契約成立の要件とはしていません。しかし、実際の取引では、後日トラブルをを防ぐために契約書を交わすのが一般的です。そして、貸主と借主の双方が契約書に記名・押印した時点で契約が成立したとしています。
 また、賃貸借の実務では、貸主が契約の場に立ち会わず、契約書への貸主の記名・押印が遅れることがあります。このような場合において、貸主が明らかに承諾し、手付金等の契約に伴う金銭が、借主から貸主側に支払われたり、借主が鍵の引渡しを受けたりすれば、契約は成立しているといえるでしょう。
 なお、宅建業者が媒介・代理した賃貸借では、契約内容を記載した書面を作成し交付することが業者に義務付けられています。

  ⇒⇒⇒なお、定期借家契約の場合は、必ず書面をもって契約を締結しなければなりません。

☆こんなときは☆
〇契約をしましたが、入居前に契約を解除したい。お金は返してもらえますか?
 他に良い物件が見つかったので、契約を解除してクラ替えしたいと思っています。
 敷金、前家賃、手数料等の支払済みのお金は返してもらえますか?

 まず、正式に契約したわけですから、原則としては、解約することができません。しかし、中途解約の特約がある場合には、所定の、例えば1ヵ月といった予告期間分の賃料相当分を支払うことにより解約できます。
 もっとも、支払済の媒介報酬については、契約が成立したことの成功報酬ですから、返してもらえません。

≪参考条文≫…定期借家契約・建物賃貸借の期間・手附・有償契約への準用・賠償額の予定

借地借家法38条:
(1)期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては公正証書による等書面によって契約するときに限り、第30条の規定にかかわらず、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。この場合には、第29条第1項の規定を適用しない。
借地借家法29条:
期間を1年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす。
借地借家法30条:
この節の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは無効とする。
民法 557条:
(1)買主は売主に手附を交付したるときは当事者の一方が契約の履行に着手するまでは買主は其手附を抛棄し売主は其倍額を償還して契約の解除を為すことを得
民法 559条:
本節の規定は売買以外の有償契約に之を準用す但契約の性質が之を許さざるときは此限に在らず

 

―「住宅賃貸借(借家)契約の手引き」(財)不動産適正取引推進機構編集発行より―